マキマの生姜焼き定食とは?デンジ特製フルコース「全15品」と食べた理由

  • マキマを食べた理由を知りたい
  • 「愛」による攻撃の意味は?
  • 何巻で読めるか知りたい
  • アニメ放送はいつか知りたい

引用/チェンソーマン 公式サイト Ep.05 銃の悪魔

「マキマさんってこんな味かぁ……」

このあまりにも切なく、そして衝撃的なセリフと共に、物語は伝説のラストを迎えました。

ネット上を騒然とさせた通称「マキマ定食(生姜焼き)」

それは文字通り、本作のヒロインにして全ての黒幕であったマキマの肉体を、主人公デンジが調理し、生姜焼き定食として食したエピソードを指します。

今回は、藤本タツキ先生の大人気漫画『チェンソーマン』から、読者に強烈なトラウマとカタルシスを与えた第1部の結末、「マキマ定食」について解説します。

事実上「不死身」の存在であるマキマを葬るためにデンジが導き出した答えは、「攻撃が通じないなら、愛を持って一つになる(食べてしまう)」という、少年漫画史に残る狂気のアイデアでした。

本記事では、なぜデンジは彼女を食べなくてはならなかったのか?その悲しき理由と経緯、そして描かれた「悪魔のフルコース」の全貌について紐解いていきます。

ネタバレ注意

※ここから先は『チェンソーマン』第1部(公安編)の結末や核心に触れる「重大なネタバレ」を含みます。まだアニメ派の方や、原作未読の方は十分にご注意ください!

もくじ

マキマの生姜焼き定食とは?【衝撃のラストシーン】

引用/チェンソーマン 公式サイト Ep.04 救出

本作のヒロインでありながら、全ての事件の黒幕でもあったマキマとの激闘を、主人公デンジは辛くも制しました。

ポチタとの共同作戦で彼女の「習性」を突き、さらに血の魔人パワーの助けもあって、その驚異的な回復能力を遅らせることはできましたが、どれほど切り刻んでもマキマを完全に殺すことはできませんでした。

なぜなら、マキマは自分に向けられた「攻撃」を日本国民の誰かに肩代わりさせるという特殊な「契約」で守られていたからです。

彼女の言葉通り、「私への攻撃は適当な日本国民の事故・病死に変換される」ため、並大抵の手段ではすぐに復活してしまうのです。

デンジが閃いた苦肉の策

この不死身のマキマを葬り去るために、デンジが打ち立てたのは「自分が彼女を食べる」という、文字通り常識を超えた策でした。

この行動は、藤本タツキ先生の作品らしい、予測不能で衝撃的な展開の真骨頂と言えます。

この時、デンジはマキマの肉の一部を調理し、生姜焼きにして食したことから、インターネット上では「マキマ定食」という名で大きな話題となりました。

食べる行為に込められた意味

この衝撃的な計画を遂行するためには、彼女の肉体全て(後述の記述によれば、血や臓器、果ては髪の毛までも)を摂取する必要があったと思われます。

単純な体重だけでも40〜50kgはあるため、思いついても実行に移すには、計り知れない時間と覚悟が必要とされたでしょう。

もちろんこれは、マキマを消滅させるためのデンジが編み出した苦渋の策であり、彼が人肉食に目覚めたわけではありません。

この作品における「悪魔」は、動植物や概念などあらゆるものの名前を持って生まれる人知を超えた存在です(魔人は悪魔が人間の死体を乗っ取ったもの)。

人間の姿に近い悪魔もいますが、それは比較的友好的というだけであり、デンジの行為は、あくまで「悪魔を捕食している」という構図で捉えることができます。

デンジの心の中には、このような葛藤がありました。

「どうやってマキマさんを倒すんだ?自爆して心中か?…いや、攻撃は効かないんだっけ?」
「ふーん、攻撃は通じない、か…。そこで俺は天才的なひらめきを得た!マキマさんと俺、一つになればいいんだ…。」
「マキマさんってこんな味なのかぁ…。」

引用/第10巻 第96話「こんな味」

「愛」が打ち破った「契約」の壁

そして、この行為がマキマの「契約」を無効化させたのは、デンジが抱いた「愛」という感情でした。

この行為は、「支配の悪魔をやっつけて平和を取り戻す」という『攻撃』としてではありません。

「あんな目にあっといて….まだ心底マキマさんが好きなんだ」
「でもアンタが今までしたことは死んでった連中が許さねぇ」

ならば、

「だからさ…俺も一緒に背負うよ、マキマさんの罪」

引用/第10巻 第96話「こんな味」

という彼女への深い『愛』に基づいた発想による行動であったため、支配の悪魔の「攻撃」に対する国民の身代わりという契約が発動しなかったのです。

最終的にデンジは、目的を果たしたことを静かに報告します。

「オレん腹からも便所からもマキマさんは復活しませんでしたよ。」
「…みたいだな。」

引用/第10巻 第97話「愛・ラブ・チェンソー」

読者からは、そのグロテスクさに「気持ち悪い」という感想が出る一方、「デンジは料理が上手いのか!」と意外な事実に驚く声も聞かれました。

衝撃的でやや引いてしまうようなエピソードではありますが、もしもコラボカフェなどでこの「マキマ定食」が再現されたら、一度は話題作りのために食べてみたい、と思う人も多いのではないでしょうか。

デンジがマキマを食べた理由|「愛」という名の奇策

デンジがマキマを打ち破るために用いたのは、彼女の特異な「習性」と、彼自身の「愛」という感情でした。

マキマには、他の悪魔や魔人と同様に「他者を匂いで判別する」という習性があります。悪魔も視覚で情報を得ますが、マキマは特に匂いを重視する傾向がありました。

マキマの弱点について

「興味ある対象」しか認識しない

マキマは匂いだけで正確に判別できる反面、「興味のある者」以外の匂いを覚えていないという大きな悪癖がありました。

彼女が本当に興味を持ち、認識していたのは、デンジの心臓に宿るポチタ(チェンソーマン)の匂いだけでした。

そのため、もしデンジとポチタが分離した場合、マキマは心臓の匂いがする個体を「デンジ」だと誤認し、ポチタと離れたデンジ本人を、彼女が連れてきた戦闘員やゾンビと同じ「その他大勢」として見なしてしまうことになり、敗北。

デンジはこのマキマの弱点、つまり「マキマが好きなのは自分ではなくポチタであり、自分自身は一瞬たりとも彼女の視界に入っていなかった」という事実に賭け、自らポチタと分離する道を選んだのです。

分離と隠密:作戦の実行

デンジがポチタと分離したタイミングについては、大きく分けて二つの説があります。

説1:戦闘中に分離、ゾンビの山に紛れ込む

大量のゾンビに組みつかれた際に、デンジとポチタが分離したという説です。

そして、そのままゾンビの爆発に紛れ込み、無関心の対象(その他大勢)として認識されない状態になりました。

この直前まで、チェンソーマンは攻撃時に「オラァッ!」、ダメージ時に「ギャアアア!」と人間らしい悲鳴や声を上げていましたが、ゾンビの山に埋もれて以降、火だるまになっても四肢をもがれても、一切の悲鳴を上げず、攻撃時にも沈黙を保っています。

これは、彼が「デンジ」ではなく「ポチタ」として戦っていたこと、あるいは無関心な存在として振る舞うための演出だったと考えられます。

説2:最初から分離しており、ポチタが「デンジ」を演じていた

戦闘の初期段階から二人は分離しており、心臓が抜き取られるまでのチェンソーマンのセリフは、全てポチタによるデンジのロールプレイだったという説です。

この説の根拠の一つとして、「最後にマキマを食べるという結末に至るデンジが、戦いの最中にマキマに『殺す』とは言わないのではないか」という点が挙げられます。

この場合、デンジはパワーの血でなんとか命をつないだほぼ死体の状態でどこかに隠れており、ゾンビたちが吹き飛ばされた後にその場に紛れ込んだことになります。

どちらの説にせよ、目の前にいるのが「ポチタ in デンジ」ではなく「ポチタ本人」であったため、マキマは「ポチタは痰なんか吐きかけない」などと、本物のポチタの行動に的外れな講釈を垂れるという失態を晒すことになったのです。

「愛」のチェンソーで契約を破る

マキマが「チェンソーマンに二度勝利した。これで自分が格上だ」と勝負がついたと油断し、幸せな未来を夢想している隙に、その他大勢と認識されているデンジが背後から接近しました。

チェンソーの駆動音でマキマが咄嗟に振り向いた瞬間、デンジはパワーの血液で作ったチェンソーで彼女を袈裟斬りにします。

さらに、その体内に侵入させたパワーの血液を暴れさせることで、マキマを殺し続け、動けない状態に追い込みました。

マキマは「こんなことで…」と苦し紛れに言葉を漏らしますが、デンジは彼女を殺さなければ永遠に自由になれないことを重々承知していました。

さらに頭部を破壊することで、マキマの思考も行動も完全に不可能にすることに成功します。

このチェンソー生成には、パワーから託された血の全てを使うことになりました。

心臓と分離している状態のデンジにとって、パワーの血は命綱のようなものであり、この行為は「自分で自分を心停止させて、死ぬまでのわずかな時間で攻撃を仕掛ける」のに等しい危険な賭けでした。

デンジがポチタを埋め込み直しながら「ギリギリだった」と独白していることからも、その切迫感が伝わってきます。

マキマは、自身を殺さなければ自由になれないことを知っているデンジの覚悟と、自身の予想を完全に超えた倒し方に気づき、焦りの汗を流しました。

こうしてマキマは、デンジの巧妙な賭けの作戦に最後まで気付くことなく、デンジはその賭けに勝利したのです。

食べる行為の真の意味

デンジがマキマを食べるという行為は、単なる攻撃や倒すための手段ではありませんでした。

マキマを倒すためには「食べる」しかなかった、という意見もありますが、その行為が彼女を消滅させた真の理由は、「攻撃」ではなく「愛」という行為に変換されたことにあります。

彼女は、自身を深く愛するも、自身は決して愛さなかった男の血肉となることで、その支配の道に終わりを告げることになったのです。

支配の概念はなぜ残ったのか

最終的にデンジがマキマを食べたことで、不死身のはずのマキマは復活することはありませんでした。

しかし、この行為はチェンソーマン(ポチタ)が食べたわけではなく、デンジ本人が食事として食べたため、マキマの持つ支配の悪魔という概念は消滅しませんでした。

その結果、支配の悪魔は「ナユタ」として復活し、岸辺に保護されます。

岸辺が「国に預けたらまたマキマみたいになっちまう」と危惧したように、幼いナユタは教育次第でどのようにでもなる存在です。

また、少なくとも支配という概念は、人間社会の秩序を保つ上で不可欠な要素であるため、残しておく方がかえって面倒が少ないという考えも込められていたのかもしれません。

デンジの「愛」という名の奇策が、マキマの絶対的な契約を打ち破り、物語に衝撃的な幕を下ろしたのです。

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マキマ定食|デンジ特製フルコース全15品紹介

引用/チェンソーマン 第10巻97話「愛・ラブ・チェンソー」

フルコース全15
  • 肉と玉ねぎの生姜焼き
  • ハンバーグ
  • カツ
  • ナゲット
  • モツ味噌煮込み
  • 肉だけカレー
  • 肉団子
  • 寿司
  • ステーキ
  • 刺身
  • 肉まん
  • マジ闇鍋
  • ヤバジュース
  • スパゲッティ

マキマを葬るためにデンジが調理し、食したとされるマキマの肉体(と一部の部位)を使った料理は、その衝撃的な背景とは裏腹に、非常にバリエーション豊かです。

作中で言及されたものや、単行本最終話の扉絵で描かれたものなど、「マキマ定食」の全メニューをまとめてご紹介します。

1品目|生姜焼き定食

登場シーン 第10巻 第96話「こんな味」

マキマとの激闘を思い出しながら、玉ねぎと肉をたっぷり使って手際よく作られた、定食屋のような本格的な仕上がり。

デンジが「マキマさんってこんな味かぁ……」と感慨深げに食した一品。

この生姜焼きは、単行本の扉絵に描かれた他の華やかな料理とは異なり、実際に本編(第96話)でデンジが調理し、食している様子が描かれた唯一の料理です。

扉絵に登場したフルコース【14品】

第1部の最終話である第97話「愛・ラブ・チェンソー」の扉絵には、デンジがマキマを無駄なく全て食べ切ろうとしたことがわかる、豪華なフルコースが描かれています。

肉料理
メニュー名 説明
ハンバーグ ふっくらと焼き上げられた一品。ブロッコリーが添えられ、ソースもたっぷり。
カツ 分厚い肉をサクサクの衣で包んだカツ。千切りキャベツとレモンが添えられている。
ステーキ 中心部がピンク色のミディアムレアに焼かれた分厚いステーキ。
肉団子 一口サイズの肉団子に、照りのあるタレがたっぷりと絡められた一品。
ナゲット こんがりとしたキツネ色にカラッと揚がったフライドチキンのような見た目。
モツ味噌煮込み プルンとしたモツがふんだんに使われ、小ネギが散らされている。
ご飯・麺・汁物
メニュー名 説明
肉だけカレー 名前通り、具材は肉のみのシンプルで大胆なカレー。
寿司 綺麗なサシ(脂)が入った、とろけるような肉寿司。
肉まん ふっくらときれいに蒸し上げられた、温かい肉まん。
薄切り肉が山盛りにされた、見た目にも華やかな鍋料理。
マジ闇鍋 蓋がされた状態で描かれており、中身の具材は不明なミステリアスな鍋。
髪の毛パスタ 一見すると細麺のパスタに見えるが、よく見ると髪の毛のような質感を持つ料理。
ドリンク・その他
メニュー名 説明
刺身 レバ刺しのような艶と赤みを持つ、新鮮そうな生肉。
ヤバジュース ミキサーにかけられた状態のジュース。何が使われているかは不明。

これらのメニューからは、マキマの肉体を「攻撃」ではなく「食事」として昇華させようとしたデンジの、複雑な愛情と悲しい決意が伝わってきます。

マキマの生姜焼き定食誕生秘話【一度ボツに?】

『チェンソーマン』の中でも特に血なまぐさい展開が多いエピソードの中で、マキマを食べるという結末は読者に大きな衝撃を与えましたが、

実はこのショッキングな内容は、当初一度、担当編集者によってNGが出されていました。

編集との攻防と藤本タツキの決意

この結末を描いたネーム(下書き)を担当編集者の林氏に見せた際、流石にその内容の過激さから一度は却下されてしまいます。

そのため、作者の藤本タツキ先生は渋々、代替案を2〜3案ほど提出しました。

そのうちの一つが編集会議を通ったものの、藤本先生は「じゃあ、これで描きます」と言いながらも、明らかに不満そうな、描く気のない表情をしていたといいます。

案の定、最終的に上がってきた原稿は、打ち合わせで承認された代替案の内容を完全に無視し、当初の第1案(マキマを食べる)がほぼそのまま描かれていたのです。

こうして、担当編集者の反対を押し切る形で、あの衝撃的な「マキマ定食」が『週刊少年ジャンプ』に掲載されることになりました。

炎上への懸念とデンジの「愛」

しかし、この異例の展開が読者に受け入れられるかについて、藤本先生も林編集も不安を感じていたようです。

藤本先生は林編集に対し、「もし炎上したら危ないので、しばらく隠れていてください」とまで言っていたというエピソードが残っています。

この衝撃の結末について、藤本先生は雑誌『ダ・ヴィンチ』(2021年4月号)のインタビューで、デンジとマキマの関係性について次のように語っています。

デンジのマキマに対する想いは一方通行であるべきだ。 マキマは、デンジを好きになるような行動を一切していない。

だからこそ、決して通じ合えない二人の関係に、何らかの決着をつけなければならないと、ずっと考えていた。

この「生姜焼き定食」は、デンジがマキマに対する複雑で一方的な「愛」に、ついに決着をつけた行為だったと言えます。

ネットミームと「生姜焼き」のタグ化

このショッキングなエピソードは、ファンの中で瞬く間に広がり、マキマを象徴するネタとなりました。

デンジが幸せな日常を送る二次創作(たとえばレゼや早川家との平穏な日々を描いたもの)にマキマが再び登場するような作品には、「生姜焼き許さん」「こっち来んな生姜焼き」といったコメントが付けられ、マキマ自身が「生姜焼き」という蔑称で呼ばれ、ネタにされています。

また、画像検索やSNSで「生姜焼き」のタグを検索すると、一般的な料理の写真に混ざって、「マキマ定食」に関する内容が多数該当するという現象まで起こっています。

週刊と単行本の描画の違い:修正された描写

マキマ定食のエピソードにおいて、週刊連載時と単行本では、一部の描写に違いが見られます。これは、過激な表現に対する配慮だと考えられます。

特に、マキマの死体が描かれているシーンで、週刊連載時には、その肉体が比較的鮮明に描かれていましたが、

単行本に収録される際、読者への衝撃を和らげる目的で、一部の描写が黒や白で塗りつぶされ、不明瞭に修正されました。

これは、特にジャンプ本誌のような少年誌の媒体で、倫理的な基準(グロテスクな描写の規制など)を考慮し、読者がより受け入れやすいようにするための措置と考えられます。

単行本で描写が修正されることは時折見られますが、マキマ定食の結末は、その内容の異様さから特に明確な修正が加えられたケースとして知られています。

マキマの生姜焼き定食への読者の反応「マキマさんってこんな味かぁ…」

ここでは、当時のネットの熱狂ぶりと、ファンがこの「究極の愛憎の決着」をどのように受け止めたのか、実際の声を通してご紹介します。

(※具体的なツイート内容の確認は省略し、その熱量と傾向をお伝えします。)

【感想】

この異例の展開は、単なる残虐シーンとしてではなく、「愛する女性、そして支配という鎖から解放されるための、デンジの究極的な献身の儀式」として深く受け止められました。

読者は、この衝撃的な食事を通じて、デンジがマキマという存在を内面に取り込み、彼女の悪意と影響から自らを解き放ち、物語を次の段階へと進めるための重要な転換点だと認識しました。

改めて、このラストシーンは読者に強烈な印象を残し、『チェンソーマン』という作品の奥深さとテーマ性を際立たせるものだったと言えるでしょう。

マキマの生姜焼き定食は何巻で読める?アニメ化はいつ?

あの伝説の「マキマ定食」が登場するのは、単行本11巻(第96話)です。

デンジが「マキマさんってこういう味かぁ…」と独りごちるシーンは、あまりにも衝撃的であると同時に、胸が締め付けられるような切なさを帯びています。

人によってはショッキングすぎて直視できない場面かもしれません。

しかし、これはデンジが抱え続けてきた「苦しみ」や「恋心」、そして彼がマキマという支配から脱却し、未来へ進むために避けては通れない儀式でもあります。

まだ未読の方は、ぜひデンジの「愛の結末」を見届けてください。

そして既に読了済みの方も、改めて読み返すことで、あの食事シーンに込められたデンジの覚悟や、描かれていない感情の機微に気づくことができるはずです。

アニメでの放送時期:第2期?それとも…?

2022年10月から放送され、大反響を呼んだアニメ『チェンソーマン』。

原作の過激さゆえに、「あの生姜焼きのシーンは放送できるのか?」「いつ観られるのか?」と気になっている方も多いことでしょう。

現在地と今後の予測

アニメ第1期(全12話)は、キリの良い単行本5巻「サムライソード編」までで幕を閉じました。

通常、アニメの1クール(約3ヶ月)で丁寧に描けるのは原作の数巻分です。マキマ定食が登場するのは第1部のラスト(11巻)であるため、アニメでこのシーンに到達するには、まだ少し時間がかかりそうです。

さらに、続編として劇場版「レゼ篇」の制作も決定しています。

この流れを考慮すると、テレビアニメ第2期で一気に最後まで(11巻まで)駆け抜けるか、あるいは第3期や分割クールとして描かれる可能性が高いでしょう。

「マキマ定食」は物語の核心に触れる最重要シーンですので、アニメ化されることは間違いありません。動くデンジがその「食事」をどう演じるのか、その時を気長に待ちたいですね。

【余談】カニバリズムを含む少年ジャンプ作品

『チェンソーマン』のマキマ定食は、その衝撃度から読者を震撼させましたが、実は「少年ジャンプ」の長い歴史を振り返ると、「カニバリズム(人肉食)」を扱った作品はこれが初めてではありません。

もちろん、コンプライアンスが厳格化された現代とは時代背景が異なりますが、過去の名作や派生メディアにおいても、こうしたタブーに切り込んだ例が存在します。

ここでは、代表的な2つの作品をご紹介します。

① 伝説のトラウマ回:『封神演義』のハンバーグ

   

作品名 掲載媒体 掲載時期 エピソード
『封神演義』 (藤崎竜) 週刊少年ジャンプ 1999年7~12月 第5巻 第40話など

藤崎竜先生の大ヒット作『封神演義』には、読者の心に深い傷跡を残した通称「ハンバーグ事件」と呼ばれるエピソードがあります。

物語の重要人物である「姫昌(後の文王)」は、敵対する稀代の悪女「妲己」の策略により、捕らえられ処刑された最愛の長男(伯邑考)の肉を、それと知らされずに料理として振る舞われます。

作中では、その料理が現代の「ハンバーグ」を模した形状で描かれており、姫昌は生き延びて大義を成すため、真実に気づきながらも、涙を流してその肉を口にするのです。

これは古代中国の古典文学を下敷きにした物語とはいえ、権力者の非道さと、父としての極限の苦悩・絶望を表現するために用いられた、少年誌の限界に挑んだあまりにも悲しい演出でした。

② 直球のサイコホラー:『友食い教室』

作品名 掲載媒体 連載期間
『友食い教室』 (沢瀬ゆう) 少年ジャンプ+ 2017年9月~2019年1月

こちらは本誌ではなく、より表現の規制が緩やかなウェブ媒体『少年ジャンプ+』で連載された作品ですが、タイトルが示す通り、より直接的かつ凄惨なカニバリズムを描いています。

極限状態での「デスゲーム」をテーマにしており、生き残るための条件として「クラスメイトを食材として食べる」ことを強要されるという、倫理観が崩壊した世界観が特徴です。

『チェンソーマン』が「悪魔という人外の存在を食べる(=愛による同一化)」という文脈を持つのに対し、こちらは「人間が人間を食べる」という生理的な嫌悪感と恐怖をストレートに突きつけており、連載当時は大きな物議を醸しました。

【まとめ】デンジの歪んだ「愛」について

編集部から一度はNGを突きつけられ、炎上覚悟で描かれた「マキマの生姜焼き」

その衝撃は計り知れませんが、結果として『チェンソーマン』という作品の狂気と純粋さを象徴する、忘れられない名シーンとなりました。

ファンにとっては直視しがたい結末だったかもしれません。

しかし、これはデンジが愛した女性と一つになり、その罪もすべて背負って生きていくための、彼なりの「究極の愛の形」であり、あまりにも切ない苦渋の決断だったのです。

いつかこの静かで重い食事の風景が、アニメで見られることを願いましょう。

血の味がする第1部「公安編」はこうして幕を閉じ、物語は新たな第2部「学園編」へと続いていきます。

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もくじ